インフルエンザの情報 平成30年度版 ・ H30秋〜H31春 
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今季のインフルエンザワクチン(通常品)接種は、10月1日〜2月16日まで
(妊婦用のチメロサール(水銀)フリー製剤の入荷量は少ないも、在庫有り)  
(当院の予約サイト専用予診票ダウンロード(PDF)

(米国CDCの2015年インフルエンザワクチンに関する勧告
(米国産婦人科学会は2014年に全妊婦への接種を勧告Q&A))(母体への接種は新生児にも有効 NEJM2014/9/4)


インフルエンザ検出状況  (厚労省の報道発表、 国立感染症情報センター、 愛知県衛生研究所名古屋市感染症情報センター名古屋市内の学級閉鎖情報)  

  インフルエンザに罹った後の登校・登園の基準についてはここ

  名古屋では4月末まで小流行が続いていましたが、ゴールデンウィークを過ぎてからは、発生数は激減しました。

  8月下旬より、四国、大阪、関東方面でインフルエンザが散発的に報告されています。

  9月7日愛知県では今季初めてのインフルエンザの発生が報道されました。知多郡阿久比町の南部小学校6年で集団かぜが発生し、9名中4名にA型インフルエンザが検出されました愛知県集団かぜ発生状況、 愛知県の記者発表)。

名古屋市内の当院近くの流行状況
  9月初旬に名古屋市西区で、40歳代の成人1名がインフルエンザを発症しています。 学校関係の集団発生は、9/10北区名北小と千種区田代小で学級閉鎖がありました。患者さんの情報では名東区猪子石小でも9/11にインフルエンザAの発生がありましたが、学級閉鎖にはなりませんでしたが、散発的に流行が続いているようです。 9/12、守山区吉根小学校で2学年に渡り学級閉鎖、9/18には守山区二条小学校で学級閉鎖がありました。例年より1ヶ月以上早い流行です。

  10月末から、名東区平和が丘小にてインフルエンザが流行し始めていて、当院にも既に2名の患者さんが来院しています。11/1には6年で学級閉鎖が有ったとの患者さんから情報がありましたが、名古屋市のHPには11/5になってから掲載、11/5には併せて平和が丘小5年も学級閉鎖となりました。11/20には千種区星が丘小学校1年で学級閉鎖、12/3には千種区東山小学校1年で、12/10には千種区上野小学校5年で、12/17には名東区極楽小学校と千種区自由ヶ丘小学校で、12/18には名東区豊が丘小学校で、それぞれ学級閉鎖がありました。名古屋市感染症情報センター名古屋市内の学級閉鎖情報

 12/12に愛知県はインフルエンザ注意報12/27にはインフルエンザ警報を発令しましたので、インフルエンザに掛からないように注意事項を守りましょう厚労省HP

 当院の流行状況は、9月〜11月は1〜3名/月で散発的でしたが、12月に入ると2〜3名/週の発生がみられていました。しかし、12/21には6名、12/22には11名、12/25には11名、12/26には9名、12/27は3名、12/28は6名と急増していましす。全てA型です。なお、12/23と12/24の連休は医師会休日診療所はパンク状態と伝わってきています。正月休みが心配です。

 平成31年1月第1週は、当院は休診。第2週(1/7〜1/12)の当院のインフルエンザ患者数は43名で、全てA型でした。1/10に名東区猪子石小4年で学級閉鎖あり。1/13・14の連休の医師会休日診療所はパンク状態だった様です。第3週(1/15〜1/19)の当院のインフルエンザ患者数は、53名で全てA型、第4週(1/21〜1/26)は65名、A型64名、B型1名、第4週(2/28〜2/2)は40名全てA型2月第2週(2/4〜2/9)は26例で全てA型、2月第3週(2/12〜2/16)は、10例(A型9例、B型1例)、2月第4週(2/18〜2/23)は8例(全てA型)、2月第5週(2/25〜3/2)は3例でした。3月は全部で16例(A型12例、B型4例)でした。4月に入って4/4のA型型を最後に、その後はインフルエンザ患者さんはいません。しかし、4月下旬にいたり当院ではインフルエンザB型が4例検出され、4/21には蓬来小学校2年は学級閉鎖され、北区と港区で小学校でもの学級閉鎖されています名古屋市内の学級閉鎖情報長久手市北小学校も学級閉鎖になりました。全国的にもインフルエンザが再流行(FNNプライム)していますので、4/27〜5/6の大型連休の休日診療所の混乱が危惧されます。


 当院でのインフルエンザワクチン(通常品)接種は10月1日から開始、今年も生産量が減少(厚労省9/12資料)していますので、当院への入荷状況はこのサイトで逐次アップします。今年は入荷量は減少していて心配されましたが、各メーカと卸のご協力で、なんとか欠品なして今年は乗り切れました。さらに12月下旬には余裕のある量が納品されましたので、現在は当院にカルテの無い子どもさんへの接種も可能となっています。このため、子供さんと一緒に親に対する接種も無条件にOKとしています。

 予約はWeb予約でインフルエンザの項目があれば在庫あり、無ければ在庫無しを意味します。2日前から、Web予約で予防接種>インフルエンザを選んで予約して下さい専用予診票ダウンロード(PDF)。 

 なお、妊婦用のチメロサールフリーのシリンジ入りワクチンは通常品よりも遅れて、10/27入荷。今年の入荷量は昨年とほぼ同数、当院で妊婦健診を受けている患者さんを優先、剰れば他院の妊婦さんにも接種の予定


 当院のWeb予約システム(2日前から予約可能、予防接種>インフルエンザを選択)で予約してから、中学生以下は母子健康手帳を一緒に必ずご持参しながら、保護者同伴でご来院下さい。在庫はWeb予約で確認して下さい。


 当院では、H25年8月から富士ドライケム IMMUNO AG1(高感度迅速インフルエンザキット)(富士フィルム社)を導入していますので、他院よりも高感度でインフルエンザ抗原を検出できるようになっています。
 


 インフルエンザワクチンの接種 (10月1日〜2月16日まで

  電話予約ではなく、ワクチンの在庫の確認のできるWeb予約で予約して下さい(万一、在庫切れの場合は予防接種の項のインフルエンザが抹消されています。電話予約にはこの機能がありません)

 当院の予約システム(Web予約が便利・2日前から予約可能)で予約して、できれば自宅で予め専用 予診票に記入して、予約時間の10分前には来訪して予防接種専用待合室体温測定をしてお待ち下さい。中学生以下は保護者同伴で、母子健康手帳も必ずご持参下さい。万一母子手帳を忘れた時は、接種できません。高校生・成人で母子手帳紛失した人に限り母子健康手帳なしでも接種します。

 チメロサール(水銀系防腐剤)フリーでシリンジ(0.25ml & 0.5ml)充填済の製剤は、当院受診中の妊婦さんに優先して接種しています。やや高めになります。 今年は、チメロサールフリー製剤は微研で0.5ml製剤のみの生産のため、相当厳しい入荷状況です。在庫切れの場合は通常品での接種となります。(日本産婦人科学会はチメロサール入りインフルエンザワクチンで妊婦への接種は可との見解を表明)

 なお、鼻から吸入する生ワクチン(LAIV:FluMist:英国アストロゼネガ社製:第一三共・ジャパンワクチンから発売予定)は、国内での臨床治験を終了していますが、今期に発売するかどうかの情報はまだ入っていません。正式発売前に個人輸入でFluMistを接種されている医療機関もありますが、厚労省の正式認可を受けていない医薬品での健康被害は救済給付の対象外となるため、当院では厚労省が正式認可した後でしか患者さんには投与いたしません。また、米国ACIP2016-2017のLAIV(FluMist)は効果が低いため使用すべきでないとの勧告をしています。この勧告もあって、当院では現時点ではFluMistの個人輸入による接種は行いません


詳しい解説

 4年前からインフルエンザワクチンは大幅にモデルチェンジされました。5年前まで3価(A型2種類、B型1種類)であったワクチンは、米国と同様に4価(A型2種類、B型2種類)となりました。 今年度の株は、A/シンガポール/GP1908/2015(H1N1)pdm09株、A/シンガポール/INFIMH-16-0019/2016(H3N2)株、B/プーケット/3073/2013(山形系統)株、B/メリーランド/15/2016(ビクトリア系統)の4株で製造されます

 なお、これらの系統株と異なる株が流行した時は効果は今一つになります。最近はシベリアからの渡り鳥の糞便を分析して流行する型を予想し、昨年の株より卵順化による抗原性変化の少ない株が選択されるような工夫が日本ではされていますので、だんだんとハズレは少なくなる予定です。

 
 日本のインフルエンザワクチンは2011年秋から、6ヶ月〜3歳未満は0.25ml/回、3歳以上は0.5ml/回と欧米並みに増量され、6ヶ月〜13歳未満は2回接種(免疫効果からは4週間の間隔がベター以前の1〜4週間隔3〜4週間隔に修正)、13歳以上は1回ないし2回接種(但し喘息や心臓病などの基礎疾患のある方、免疫状態が落ちている方、受験生などには、2回接種を勧めます)。
 
 なお、当院の予防接種の予約枠が限られるため、成人へのインフルエンザワクチン接種は原則として子供さんと一緒に接種の場合のみとさせて頂いています。名古屋市の老人用補助券(1,000円)も当院でも利用可能です。健保連愛知連合会のワクチン接種補助事業の補助券は、今年も「NPOあいち」経由で使用できることになりましたので、当院でも差額を支払っての接種が可能です。

 インフルエンザワクチンは、当院にかかって見える方を優先しますが、他院で接種して貰えなかった方も余裕があれば接種致します。 ただし、治療内容の判る資料お薬手帳・検査データなど)を必ず持参して下さい。もし、治療経過や投薬内容などがはっきりしない時、母子健康手帳をご持参されなかった時、子供だけ(中学生以下)の来院で親族(両親以外の場合は委任状が必要)が同伴されなかった時は、当院での予防接種をお断りします


 1.インフルエンザワクチンは、現在の商品は鶏卵が製造過程で使用されているため、鶏卵アレルギーのある方は要注意です。インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーショックの発生例が報告されているため、以前にワクチンによるアレルギー反応が出現された方は緊急事態に対応可能な大きな病院で接種して下さい。 但し、卵白アレルギーのあった子どもさんでも、現在、摂取可能になった方、採血で卵白IgG(RAST)が3+以下の方は十分な問診の上、接種後30分以上待合室で様子観察することを条件に、当院でも接種します。

 2.大阪市大(小児科・公衆衛生)や日本小児科学会の調査で、インフルエンザワクチンの小児への有効率は20〜30%程度(成人は50%前後)です。このため、インフルエンザワクチン接種をしても罹ることはあります(朝日新聞のアエラ2009/10/26)の記事を参照)。日本の注射用製剤は、あくまで重症化防止用であり、感染予防には残念ながらあまり効果はありません
 
 3.欧米では、基礎疾患(気管支喘息など)のある子どもさんに、従来から積極的に接種を勧めています気管支喘息、先天奇形などで感染症に罹りやすい患者さんには、当院でも積極的にインフルエンザワクチンを接種勧めています。2013年度の米国小児科学会の乳幼児に対するインフルエンザワクチンに対する勧告ここ
 
 4.妊娠中にインフルエンザに罹患すると重症化しやすいため、妊婦・授乳中の褥婦さんにも欧米では積極的に接種を勧めています 妊娠中・分娩後に新型インフルエンザで重症化した例 NEJM (2009/12/23)(米国産婦人科学会は2014年に全妊婦への接種を勧告動画付))(母体への接種は新生児にも有効 NEJM2014/9/4)当院では念のため器官形成期(臨界期:妊娠初期14週頃まで)を避けて、妊娠14週以降で接種されることを勧めていましたが、日産婦学会のQ&Aでは妊娠初期も接種可能で、チメロサール入りでも問題なしとしていますので、現在は14週前でも接種し、通常品でも接種します。日本産婦人科学会はチメロサール入りインフルエンザワクチンで妊婦への接種は可との見解を表明)

 より安全性の高いメロサール(水銀系防腐剤)フリー(予めディスポ(0.5ml & 0.25ml)注射器に装填済)のインフルエンザワクチンは、今年度は阪大微研の0.5ml製剤のみ製造になりました。 このため今年度はチメロサールフリーの入荷量は例年の半部で少な目です。在庫の無くなった時は、通常品での接種となります。日本産婦人科学会はチメロサール入りインフルエンザワクチンで妊婦への接種は可との見解を表明)


 接種料金

インフルエンザワクチンは各医院・病院の自由料金です。当院は丁寧なる説明、看護婦ではなく医師自らの注射、予防接種ガイドラインに準じて接種後15〜20分以上専用待合室(絵本・パソコン・アニメ映画放映中)で様子観察させて頂いているため、他院よりやや高めかもしれませんが、当院の予防接種に対するポリシーもあって、安売りで患者さんを集める手段にはしたくありませんので、よろしくご理解の上、ご予約下さい。


        平成30年度 当院のインフルエンザワクチン料金  (1回当り)   接種費用(税込)
 6ヶ月〜3歳未満 (0.25ml)  (2回接種)   (通常品)   3,300円/回
 3歳〜13歳未満  (0.5ml)  (2回接種)   (通常品)   3,300円/回
 13歳以上〜    (0.5ml)  (原則1回) (通常品)  (喘息児・受験生などへの2回接種は要相談)   3,500円/回
 1歳〜3歳未満 (0.25ml)  (2回接種)   (チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ製剤)   今季は製造無し
  妊婦・3歳以上 (0.5ml) (13歳以上1回) (チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ製剤・当院に通院中の方を優先)    4,000円/回
 2歳〜49歳  (FluMist:鼻噴霧式生ワクチンで1回吸入のみ、妊婦・気管支喘息患者を除く 当院は個人輸入は不採用

※ 健保組合の補助券利用時には、差額で接種可能 ※

  

  厚労省HPに、インフルエンザの総合解説 が掲載されています 


★ 朝日新聞アエラ2009/10/26)の記事に関連して、副院長日産婦医会報(H21年11月号) に寄稿した「コーヒーブレイク」を ご笑覧下さい ★ 


            平成30年 7月29日 初版作成、 9/9、 9/13、9/28、10/7、11/2、11/5、11/25、

           12/14、12/21、12/26、12/28、1/14、1/20、1/26、2/3、2/11、2/16、4/7、4/24 

                                                      追加修正 
         

               

 
               (医) 若葉台クリニック