インフルエンザ検出状況 (厚労省の報道発表、 国立感染症情報センター、 愛知県衛生研究所、名古屋市感染症情報センター、名古屋市内の学級閉鎖情報)
インフルエンザに罹った後の登校・登園の基準についてはここ。
昨季(2013年秋〜2014年春)は、名古屋では5月までB型の小流行が続いていました。(名古屋市内の学級閉鎖情報)
名古屋(特に名東区)では例年より1ヶ月早くインフルエンザが局所的に流行し始めていると思われます(下記参照)ので、今年はインフルエンザワクチンを早めに接種されるように当院ではお勧めしています。ワクチンはほぼ全量確保できるため在庫確認の事前連絡は不要で、当院の予約システム(2日前から予約可能、予防接種>インフルエンザを選択)で予約してからご来院下さい。
今季(2014年秋〜2015年春)は、9月に入ってから全国的には散発的に発生報告がありますが、名古屋では10月中旬まではインフルエンザの流行の報告はありませんでした。しかし、名東区では、10/24〜27にかけてインフルエンザAが高針台中学校1年で発生があり、3クラスが学級閉鎖になりました。また、10/31から猪子石小学校5年でもインフルエンザ流行が始まり、11/5〜11/7に2クラスが学級閉鎖されました。10/31には蓬○小学校でもFluAの発生があったとの情報です。当院でも、10/31に今季初めて2歳児(数日前に姉がFluA)でFluAが検出され、11/5に猪○台中学校2年生でFluA、11/10にも蓬○小学校3年生、11/13にはその母親でFluAが検出されました。11/10(日)に名東区医師会休日診療所へ出務したましたが、インフルエンザは0名でしたので、まだ本当の流行期には入っていないようです。11/20には昭和区南山中学男子部1年が学級閉鎖され、11/21に当院でも同校に通学中の男子学生1名でFluAを検出しました。その後、10日間は当院ではインフルエンザ陽性例はありませんでしたが、12/2に名東区藤ヶ丘小学校4年で学級閉鎖1クラスがありました。さらに12/3には愛知県はインフルエンザが流行期に入ったと宣言しました。
当院では12月第1週は、猪○石小3年の2名でFluAを検出したのみでしたが、12月第2週は4名(猪○石小、蓬○小、極○小、猪○幼、それぞれ1名ずつ)、第3週に入って12/16は3名(香○小、東○幼、2歳)、12/17は1名(名○小)、12/18は3名(香○小、宮○小、香○保)、12/19は2名(香○小、宮○小)、12/20は5名(香○小、名○小、蓬○幼、さ○○び園)と、急速に広がり(いずれもFluA)をみせています。12月第4週になってからは、12/22は11名(猪○中、蓬○幼、香○小、香○保、宮○小、宮○保、富○○台小)と爆発的にFluAが流行しだしました。だだ、12/23よりは名古屋市内の学校は冬休みに入ったため、この流行は一端は下火になって、本格的な大流行は正月あけになると思われます。
平成27年1月6日に愛知県はインフルエンザ警報を発しましたが、1月第1週は名東区・千種区は名古屋市内でもまだ流行は下火な地域のようです(愛知県の流行状況、名古屋市の流行状況)。当院は、1月の第1週は年末年始の休診でしたが、第2週はFluAが15例(生後4ヶ月児〜14歳まで広く分布)、第3週はFluAが31例(9ヶ月〜15歳)はと急増中です。1/18(日)名東区医師会休日診療所は2時間待ちだったと聞いています。第4週はFluAはとうとう57例(1歳〜45歳)とピークに達した感じがします。第5週に入ると、名東区でも北一社小、平和が丘小、名東小、豊が丘小、貴船小、高針小などで学級閉鎖(名古屋市内の学級閉鎖情報)が相次いでいて、第5週の当院のインフルエンザ患者数は54名(全例A型、1〜44歳、ワクチン未接種26名、1回接種8名、2回接種20名)とややピークは通り越した感じがします。ワクチン2回接種済み症例ではインフルエンザに罹患しても発熱などの症状が軽く済んでいますので、従来から言われているように、今季のの不活化ワクチンは発症予防には無効ですが、重症化予防には効果があるようです。
2月に入ると、B型の流向が始まります。どうか手洗い、うがい、マスクなどの基本的な感染予防対策をしっかりと励行し、規則正しい生活をして免疫能を低下させないで下さい。
平成27年2月第1週はインフルエンザ迅速検査陽性は28例(A型27例、B型1例、1〜26歳)、第2週は7例(A型7例、B型0名)と減少に転じ、第3週は1例(A型)、第4週は2例(A型1例、B型1例)、3月に入ると第1週1例(A型)、第2週0例、第3週1例(A型)、第4週1名(A型)と大幅に減少しておりますが、まだ週1例程度の発生がありますので、油断しないで手洗い、うがい、マスクなどの基本的な感染予防対策をしっかりと励行して下さい。
当院では、H25年8月から、富士ドライケム IMMUNO AG1(高感度迅速インフルエンザキット)(富士フィルム社)を導入しましたので、今までよりも早期からインフルエンザ抗原を検出できるようになっています。
インフルエンザワクチンの入荷状況 (10月1日より開始し、1月31日で終了)
ワクチンは例年通りに全量確保出来る予定のため、ワクチンの在庫確認の事前連絡はなしOKです。10/1以降、当院の予約システム(Web予約が便利・2日前から予約可能)で予約して、できれば自宅で予め専用予診票に記入して、予約時間の10分前には来訪して予防接種専用待合室で体温測定(5分実測計・20秒〜1分予測計は不正確なため不採用)をしてお待ち下さい。
10/1より、通常品での接種を開始しています。チメロサール(水銀系防腐剤)フリーでシリンジ(0.25ml & 0.5ml)充填済の製剤は、例年、入荷が遅れやすいですが、現在入荷済みで在庫有り(10/8に0.5mlシリンジ製剤は入荷、0.25ml製剤も10/17に入荷済)。妊婦さんとチメロサールフリー製剤をご希望されるお子さんは、流通量が少ないため、やや高めになりますが、当院で接種可能です。但しチメロサールフリー製剤は在庫限り(約50+α名分)で、無くなれば通常品での接種となります。
当院は開業以来、基礎疾患のない健康な子どもさんへのインフルエンザワクチン接種はそれほど積極的には勧めてはいませんでした(理由は、その年に流行するインフルエンザ株の予想が以前は外れることが多かったためと、後述のように日本の接種量が少なすぎて充分な抗体が産生されにくい状況にあったため)。 しかし、その後、インフルエンザの流行株の予測精度も上昇し、2004年夏には米国小児科学会のインフルエンザワクチン接種勧告の改訂(健康な小児にもインフルエンザワクチンの接種を勧める内容)がされたため、平成17年度からは、当院も健康な小児と成人にもインフルエンザワクチン接種を行っています。
今年のインフルエンザワクチンの接種は10月1日から、コンピュータ予約で2日前から予約可能予定です。今年は、災害なおどによる生産量低下はまぬがれているため、国家検定落ちさえ無ければ、ワクチンはほぼ充分ありますので、事前予約は不要で、コンピュータ予約で通常通り予約して下さい。(専用予診票ダウンロード)。
今年は、 A/カルフォルニア/7/2009(X-179A)(H1N1)pdm09株、A/ニューヨーク/39/2012(X-233A)(H3N2)株、B/マサチュセッツ/2/2012(BX-51B)株の3株で製造されていて、これ以外の型が流行した時は効果はありません。ただ、最近はシベリアからの渡り鳥の糞便を分析して流行する型を予想し、昨年の株より卵順化による抗原性変化の少ない株が選択されましたので、多分、今年はハズレは少なくなる予定です。
1.インフルエンザワクチンは、現在の商品は鶏卵が製造過程で使用されているため、鶏卵アレルギーのある方は要注意です。インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーショックの発生例が報告されているため、以前にワクチンによるアレルギー反応が出現された方は緊急事態に対応可能な大きな病院で接種して下さい。 但し、卵白アレルギーのあった子どもさんでも、現在、摂取可能になった方、採血で卵白IgG(RAST)が3+以下の方は十分な問診の上、接種後30分以上待合室で様子観察することを条件に、当院でも接種します。
現在、より安全性の高いチメロサール(水銀系防腐剤)フリー(予めディスポ(0.5ml & 0.25ml)注射器に装填済)のインフルエンザワクチンが特別に製品化されています。生産・流通量は5%と少ないですが、例年、当院では50本は確保できていて、現在、在庫は有ります。 当院で妊婦健診を受けている方は優先的に接種し、妊婦健診時に接種可能です。但し、無くなればチメロサール入りの通常品での接種となります。なお、他院で妊婦健診中の方は、現在使用中の母子健康手帳(必須)をご持参下さい。なお、昨年からは、チメロサールフリーのディスポ(0.25ml)注射器製剤も市販されましたので、乳幼児(1歳以上)で希望される方にも接種可能です。
インフルエンザワクチンは各医院・病院の自由料金です。当院は丁寧なる説明、看護婦ではなく医師自らの注射、予防接種ガイドラインに準じて接種後15〜20分以上専用待合室(絵本・パソコン・アニメ映画放映中)で様子観察させて頂いているため、他院よりやや高めかもしれませんが、当院の予防接種に対するポリシーもあって、安売りで患者さんを集める手段にはしたくありませんので、よろしくご理解の上、ご予約下さい。
当院のインフルエンザワクチン料金 (1回当り) | 接種費用(税込) |
6ヶ月〜3歳未満 (0.25ml) (2回必要) (通常品) | 2,800円/回 |
3歳〜13歳未満 (0.5ml) (2回必要) (通常品) | 3,300円/回 |
13歳以上〜 (0.5ml) (1回または2回) (通常品) (受験生などで2回目接種時 3,300円) | 3,400円/回 |
1歳〜3歳未満 (0.25ml) (2回必要) (チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ充填製剤) | 3,200円/回 |
妊婦・3歳以上 (0.5ml)(13歳以上1回、13歳未満2回)(チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ充填製剤) | 3,600円/回 |
★ 厚労省HPに、インフルエンザの総合解説 が掲載されています ★
★ 朝日新聞のアエラ(2009/10/26)の記事に関連して、副院長が日産婦医会報(H21年11月号) に寄稿した「コーヒーブレイク」を ご笑覧下さい ★
12/6、12/16、12/19、12/22、1/7、1/10、1/18、 1/24、1/28、2/1、2/7、2/15、3/22、
3/29 改訂