インフルエンザの情報 (令和5年度版 ・ R5秋〜R6春)
(令和4年度、令和3年度、令和2年度版、令和1年度版,平成30年度版、平成29年度版、平成28年度版)
(平成27年度版、平成26年度版、平成25年度版・平成24年度版・平成23年版・平成22年版・平成21年度版)
インフルエンザ検出状況 (厚労省の報道発表、 国立感染症情報センター、 愛知県衛生研究所、名古屋市感染症情報センタ-)
インフルエンザに罹った後の登校・登園の基準についてはここ。
新コロナ感染の感染予防のため、手洗いの励行、マスクの装着、不要不急な外出の禁止、保育園・幼稚園・小中校の臨時休診などで令和3年度はピタリとインフルエンザの発生数は激減しました。(愛知県集団かぜ発生状況) (名古屋市HP)。
名古屋市内の当院近くの流行状況
令和4年度は全国的にも13都道府県で、インフルエンザ流行宣言が出て、3年ぶりにインフルエンザが流行しました。令和5年1/10には瀬戸市八幡小学校5年で愛知県では初めての学級閉鎖があり、1/12には愛知県はインフルエンザの流行入りの宣言(CBC1/12)を出しました。当院でも、1/12に今期第2例目のインフルエンザ陽性の患者さん、1/16には6名の子供+親でインフルエンザ陽性でした。1/16には当院の近くの名東区猪子石小3年、千種区自由ヶ丘小1年、守山区小幡小4年でそれぞれ1クラスづつ学級閉鎖となりました。いよいよ、インフルの流行が始まり、とうとう2/8には、名古屋市にインフルエンザ流行注意報が発令されました。 令和5年2〜3月は、当院でも多数のインフルエンザAが検出されていて、5月のゴールデンウィーク後も流行が続いていました。当院では6月に入ると検出はゼロとなりましたが、統計上は夏休み前まで学級閉鎖は続いていました(令和5年冬〜令和5年夏/インフル エンザによる名古屋市の学級閉鎖情報)。
9月に入り幼稚園・学校が再開されると、インフルエンザによる学級閉鎖が増えつつあるとの報道が多くなりました。当院では9/16にようやく高校1年女子学生でA型が検出され、それ以降は毎日A型が検出されるようになり、10月以降は、当院でもインフルエンザAが大幅に急増していあますので、早めのワクチン接種をお勧めします。(令和5年9月〜令和6年春/インフルエンザによる名古屋市の学級閉鎖情報)。
10月〜12月中旬にかけて、当院ではインフルエンザAが多数検出されています。また、A型に2回罹患された子供さんも数名いました。さらに、12/26にはインフルエンザBも今季初めて検出されましたので、しばらくAとBの混在状態が続くと思われます。
当院でのインフルエンザワクチン(通常品)接種は10月2日〜2月3日まで、今年のワクチン生産は、昨年と同様上手くいっているとの情報がメーカーよりありました。当院への入荷状況はこのサイトで逐次アップします。在庫状況は、当院の予約サイトのお知らせの項に絶えず公表していますので、小まめに見て頂き、在庫の有るときに予約をして下さい。初診の大人は、当院にお掛かりの子どもさんと一緒に接種希望であれば、接種させて頂きます。
予約はWeb予約でインフルエンザの項目があれば在庫あり、無ければ在庫無を意味します。2日前からWeb予約で予防接種>インフルエンザを選んで予約して下さい。在庫無しの時は予約システムのインフルエンザの項目は消去されていて、予約はできません。
妊婦用のチメロサールフリーのシリンジ入りワクチンも10月初旬から接種可能の見込み。当院で妊婦健診を受けている患者さんを優先しますが、他院の妊婦さんにも接種可能です。
当院のWeb予約システ(2日前から予約可能、予防接種>インフルエンザを選択)で予約してから、中学生以下は母子健康手帳を一緒に必ずご持参しながら、保護者同伴でご来院下さい。在庫はWeb予約で確認して下さい。
インフルエンザワクチンの接種 (令和5年度は、10月2日〜2月3日)
当院の予約システム(Web予約が便利・2日前から予約可能)で予約して、予約時間の10分前には来訪して予防接種専用待合室で体温測定をしてお待ち下さい。中学生以下は保護者同伴で、母子健康手帳も必ずご持参下さい。万一、母子手帳を忘れた時は、接種できません。高校生・成人で母子手帳紛失した人に限り母子健康手帳なしでも接種します。
チメロサール(水銀系防腐剤)フリーでシリンジ(0.5ml)充填済の製剤は、当院受診中の妊婦さんに優先して接種しています。やや高めになります。 今年もチメロサールフリー製剤は微研で0.5ml製剤のみの生産で、昨年と」ほぼ同じ本数が入荷済です。在庫切れの場合は通常品での接種となります。
なお、鼻から吸入する生ワクチン(LAIV:FluMist:英国アストロゼネガ社製:第一三共から発売予定)は、国内での臨床治験を終了していますが、現時点で未発売。正式発売前に個人輸入でFluMistを接種されている医療機関もありますが、厚労省の正式認可を受けていない医薬品での健康被害は救済給付の対象外となるため、当院では厚労省が正式認可した後でしか患者さんには投与いたしません。
詳しい解説
11年前からインフルエンザワクチンは大幅にモデルチェンジされました。以前の3価(A型2種類、B型1種類)ワクチンから、米国と同様に4価(A型2種類、B型2種類)となりました。 今年度の株は、A/ビクトリア/4897/2022(IVR-238)(H1N1)株、A/ダーウィン/9/2021(SAN-010)(H3N2)株、B/プーケット/3073/2013(山形系統)株、B/オーストリア/1359417/2021(BVR-26)(ビクトリア系統)株の4株で製造されています。
なお、これらの系統株と異なる株が流行した時は効果は今一つになります。最近はシベリアからの渡り鳥の糞便を分析して流行する型を予想し、昨年の株より卵順化による抗原性変化の少ない株が選択されるような工夫が日本ではされていますので、だんだんとハズレは少なくなる予定です。
1.インフルエンザワクチンは、現在の商品は鶏卵が製造過程で使用されているため、鶏卵アレルギーのある方は要注意です。インフルエンザワクチンによるアナフィラキシーショックの発生例が報告されているため、以前にワクチンによるアレルギー反応が出現された方は緊急事態に対応可能な大きな病院で接種して下さい。 但し、卵白アレルギーのあった子どもさんでも、現在、摂取可能になった方、採血で卵白IgG(RAST)が3+以下の方は十分な問診の上、接種後30分以上待合室で様子観察することを条件に、当院でも接種します。
より安全性の高いチメロサール(水銀系防腐剤)フリー(予めディスポ(0.5ml)注射器に装填済)のインフルエンザワクチンは、今年も阪大微研の0.5ml製剤のみ製造になりました。 今年度はチメロサールフリーの入荷量は例年とほぼ同じ本数が入荷予定です。 なお、在庫の無くなった時は、通常品での接種となります。(日本産婦人科学会はチメロサール入りインフルエンザワクチンで妊婦への接種は可との見解を表明)
接種料金(昨年と同額)
インフルエンザワクチンは各医院・病院の自由料金です。当院は丁寧なる説明、看護婦ではなく医師自らの注射、予防接種ガイドラインに準じて接種後15分以上専用待合室(絵本・パソコン・アニメ映画放映中)で様子観察させて頂いているため、他院よりやや高めかもしれませんが、当院の予防接種に対するポリシーもあって、安売りで患者さんを集める手段にはしたくありませんので、よろしくご理解の上、ご予約下さい。
令和 5年度 当院のインフルエンザワクチン料金 (1回当り) | 接種費用(税込) |
6ヶ月〜3歳未満 (0.25ml) (2回接種) (通常品) | 3,500円/回 |
3歳〜13歳未満 (0.5ml) (2回接種) (通常品) | 3,500円/回 |
13歳以上〜 (0.5ml) (原則1回) (通常品) (喘息児・受験生などへの2回接種は要相談) | 3,800円/回 |
1歳〜3歳未満 (0.25ml) (2回接種) (チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ製剤) | 今年度は製造されず |
妊婦・3歳〜 (0.5ml) (13歳以上1回)(チメロサールフリー(水銀ゼロ)・シリンジ製剤・他院に通院中の妊婦も接種可) | 4,000円/回 |
2歳〜18歳 (FluMist:鼻噴霧式生ワクチンで1回吸入のみ、妊婦・気管支喘息患者を除く) | 第一三共が正式発売時に当院も接種予定 |
★ 厚労省HPに、インフルエンザの総合解説 が掲載されています ★
★ 朝日新聞のアエラ(2009/10/26)の記事に関連して、副院長が日産婦医会報(H21年11月号) に寄稿した「コーヒーブレイク」を ご笑覧下さい ★